ToFセンサーとは?特徴や種類・活用例・LiDARとの違いも
ToFセンサーとは、対象物までの距離を測定できるセンサーのことです。現在、介護業界、物流業界、スマートフォン業界など、さまざまな場所で活用され、ますます注目を集めているToFセンサー。
この記事では、ToFセンサーの特徴や種類、活用例、LiDARとの違いについてご紹介します。
ToFセンサーとは、対象物までの距離を測定できるセンサーのことです。現在、介護業界、物流業界、スマートフォン業界など、さまざまな場所で活用され、ますます注目を集めているToFセンサー。
この記事では、ToFセンサーの特徴や種類、活用例、LiDARとの違いについてご紹介します。
ToFとはTime of Flightの略であり、ToFセンサーは、光の飛行時間を使用して対象となるものまでの距離を測るセンサーのことです。
その方法としては、まずセンサーから発射したレーザーや赤外光が、対象物に反射して戻ってくるまでの時間を計測します。
距離は「光の速さ×時間」の公式で求められるため、時間を計測することで対象物までの距離がわかるという仕組みです。
さらに、ToFセンサーは距離を計測するだけでなく、対象物を3Dで認識することも可能です。
ToFは、ダイレクトToFとインダイレクトToF2種類の方式に分類されます。
ダイレクトToF(dToF)は、対象物からの光の反射時間を直接計測するシンプルなシステムです。
メリットとして、太陽光に強く対象物との距離が離れていても、計測可能であることが挙げられます。ただし、解像度はインダイレクトToFに比べて低く、小型化が容易でないというデメリットもあります。
インダイレクトToF(iToF)は、反射した光の位相の差から対象物との距離を算出するシステムです。
小型化が可能で、近距離・中距離に強く解像度が高いことがメリットです。ただし、長距離での利用には向いておらず、太陽光に弱いというデメリットがあります。
特にスマートフォン業界では、ダイレクトToFとインダイレクトToFそれぞれの特徴を生かしたスマートフォンが、各社から発売されています。
ToFセンサーと合わせて検索されるキーワードとして、LiDARが挙げられます。
LiDARは、Light Detection and Rangingの略称であり、ToFと同様反射光を利用して、対象物との距離を計測する技術です。
では、両者の違いはどこにあるのでしょうか。場合によっては、区別がされないこともありますが、一般的には、ToFセンサーは近い距離を測るセンサーを指し、lidarは広い範囲を見渡せるセンサーを指します。
ToFセンサーは、介護の見守りや物流倉庫でのピッキングなどに活用されており、LiDARは自動車の自動運転技術での応用が期待されています。
ToFセンサーは他のカメラやセンサーと比べて、どのような強みがあるのでしょうか。ここでは、大きな強みを2つご紹介します。
ToFセンサーは、センサーと対象物の距離が離れていても反射光を検知できます。また、センサーは小さく設置の方向を問いません。
そのため、従来のセンサーと異なり人やロボットの導線を邪魔することなく、センサーを設置することが可能です。
ToFセンサーは、通常のカメラでは捉えることのできない暗闇の中の対象物も捉えられます。このメリットを生かし、各社のスマートフォンでもToFセンサーの技術が採用されています。
ToFセンサーは、特定の業界に限らずさまざまな業界で活用されています。ここでは、その活用例の一部についてご紹介します。
ToFセンサーは、各社のスマートフォンに採用されています。
ToFセンサーをスマートフォンに採用することで、カメラを使用する際、暗い場所でも自動的にピントを対象物に合わせること、背景をぼかすことなどが可能になりました。
ToFセンサーを利用すれば、カメラの画像のように個人が特定される形で映ることなく、対象エリア内の人の数が計測できます。
そのため、「化粧室など混雑状態を把握したいけれど、プライバシーも守りたい」というようなシーンで活躍しています。また、プライバシーを守りながら高齢者の転倒事故などを早期発見するため、介護業界でも活用されています。
近年、ファミリーレストランや商業施設などで、サービスロボットを目にする機会が多くあります。
ToFセンサーを採用すれば3次元距離計測ができるため、ロボットが障害物にぶつかったり段差から落ちたりするリスクを減らせます。
物流業界で取り扱う荷物の量は、インターネットショッピングの普及などにより、年々増加しています。そのため、人手不足が深刻化しロボットピッキング市場は拡大しています。
ロボットによるピッキングの際、ToFカメラを使用することで、3次元計測ができるため、荷物の大きさや形状を正しく認識できます。
また、これからはToFセンサーを採用した宅配ロボットの普及にも注目が集まっています。
さまざまな業界で使用されているToFセンサーのメリットや、活用例についてご紹介しました。
この記事ではメリットをご紹介しましたが、ToFセンサーには太陽光に弱いというデメリットもあります。
太陽光がセンサーに当たると、反射光と間違って誤作動を起こしてしまったり、計測が不可能になったりします。
そのため、ToFセンサーは屋内での使用に適しており、基本的には屋外では使用できないものでした。
しかし、メーカーによっては、太陽光のあるなしや強さに関係なく、距離を測定できるToFセンサーを発売しているところもあるため、これからますますその用途は広がっていくものと考えられます。