帯電防止フッ素樹脂コーティング ECシリーズ
フッ素樹脂の非粘着性や耐食性を維持しつつ、静電気帯電を防止
「ECシリーズ」は日本フッソ工業が開発した帯電防止フッ素樹脂コーティングです。フッ素樹脂の非粘着性や耐食性を維持しつつ、静電気帯電を防止できる点に特長があります。静電気災害を防ぐために設計されており、漏洩抵抗値は社内基準の10⁷Ω未満、実測値で10⁴~10⁶Ωを実現可能です。安全かつ高性能な帯電防止効果が得られます。
フッ素樹脂の非粘着性や耐食性を維持しつつ、静電気帯電を防止
「ECシリーズ」は日本フッソ工業が開発した帯電防止フッ素樹脂コーティングです。フッ素樹脂の非粘着性や耐食性を維持しつつ、静電気帯電を防止できる点に特長があります。静電気災害を防ぐために設計されており、漏洩抵抗値は社内基準の10⁷Ω未満、実測値で10⁴~10⁶Ωを実現可能です。安全かつ高性能な帯電防止効果が得られます。
フッ素樹脂の特徴である耐食性・非粘着性等は様々なプラント・製造設備において、課題解決の手段として多用されていますが、一方で、フッ素樹脂表面の静電気帯電によるトラブルも多く発生しています。
医薬原体プラントにおいて発生したこの事故は、反応器のホッパーに粉体原料を投入した際に起こりました。粉塵爆発が発生し、人身事故に至ったこの事例の原因は、反応器とホッパー管に接続されていたPTFE製ベローズが静電気を帯電したことにあると考えられています。 PTFEはフッ素樹脂の一種で、その高い体積抵抗値から静電気を帯電しやすい性質を持っています。
ファインケミカルプラントで発生したこの事故は、遠心分離器のろ布交換作業中に起こりました。ろ布交換のために遠心分離器を空運転させ、その後洗浄のために溶剤を入れたところ、引火爆発が発生し、人身事故となりました。原因は、耐食用途でバスケットにライニングされていたフッ素樹脂ETFEが静電気帯電したことによるものと考えられています。 ETFEはフッ素樹脂の一種であり、耐食性が高い反面、静電気を帯電しやすい性質があります。
日本フッソ工業の「ECシリーズ」は、静電気帯電を防止できる画期的なフッ素樹脂焼付けコーティング・ライニングです。フッ素樹脂の特性はそのままに防爆対策が可能であり、静電気災害を発生させない安全を実現できます。
製造現場での使用条件によっては、機器の内面に付着物が積層し、絶縁層を形成することがあります。その結果、知らず知らずのうちに機器自体が絶縁体となっている可能性があり、実際にそのことを要因に静電気災害が発生することもあります。
また、腐食による酸化物の生成や表面の粗面化も、静電気の発生を増加させる傾向があります。
「ECシリーズ」は、フッ素樹脂の優れた非粘着性と耐食性を活かしながら、静電気の帯電を防止することを目的に開発されました。
撥水性は、物質固有の「水をはじく」性質であり、ものを固着させない性質(非粘着性)とも関連があります。撥水性は一般的に対水接触角で表され、接触角が大きいほど撥水性に優れており、洗浄性・非粘着性が高いとされています。
ECシリーズは接触角:100°〜110°の撥水性を有しており、洗浄性・非粘着性に極めて優れています。
耐食用途のECシリーズは、フッ素樹脂特有の優れた耐食性を損なうことなく、帯電防止が可能です。もちろん、耐食用途であれば施工品全てを検査し、ピンホールレスを確認、保証の上出荷します。
厚生労働省所轄の独立行政法人産業安全研究所が策定した「静電気安全指針」では、漏洩抵抗が108Ω以下のものを「帯電の大きさが小さい」、106Ω以下のものを「帯電がほとんどない」と規定しています。つまり、漏洩抵抗が108Ω以下のものは安全な帯電防止品とみなされます。 「ECシリーズ」は社内管理基準を107Ω未満とし、実測値では104~106Ωを実現しています。
独自技術により、発生した静電気を皮膜の厚み方向に逃がすことに成功しています。ECシリーズは、表面方向に静電気を逃がすタイプと比較して格段に高い安全性を実現することが可能です。 この技術は洗浄用途の薄膜仕様から耐食用途の厚膜仕様まで、すべてのECシリーズに活かされており、安全にご使用いただけます。