シリコンウェーハとは? 製造方法と関連おすすめ製品をご紹介
半導体の製造に欠かすことのできないシリコンウェーハ。PC・スマートフォンをはじめ、自動車や太陽光発電など様々なモノに組み込まれています。性質的な理由はもちろんのこと、シリコンは地球上に非常に多く存在する物質であることからモノづくり分野において重宝されています。この記事では、シリコンウェーハの概要や製造上の注意点についてご紹介します。
半導体の製造に欠かすことのできないシリコンウェーハ。PC・スマートフォンをはじめ、自動車や太陽光発電など様々なモノに組み込まれています。性質的な理由はもちろんのこと、シリコンは地球上に非常に多く存在する物質であることからモノづくり分野において重宝されています。この記事では、シリコンウェーハの概要や製造上の注意点についてご紹介します。
シリコンウェーハとは、半導体の製造において最も欠かすことのできない材料です。
シリコンウェーハの表面は鏡のように磨かれており、表面の凹凸は可能な限り取り除かれています。そのため、微粒子やその他不純物が紛れていない平坦・清浄な円板として、半導体の基盤材料として機能します。
近年ではIoT(Internet of Tings)やビックデータの活用に伴い、大量のデータ処理が求められるケースが増えてきているため、シリコンウェーハの需要がますます高まっています。
シリコンウェーハの原料として用いられるシリコンは、不純物の含有が限りなくゼロに近い多結晶シリコンです。
シリコンウェーハは、この多結晶シリコンを加工機で1ミリ以下の薄さにスライスすることで製造されます。そして、円盤状にスライスされたシリコンにポリッシング・エッチングという加工処理を施すことで、鏡のように表面の凹凸を取り除き、シリコンウェーハが完成します。
なお、現在流通しているシリコンウェーハの大半は「Cz法」と呼ばれる方法によって製造されています。その他、シリコンウェーハの製造方法としては「FZ法」と呼ばれる製造方法も普及していますが、Cz法による製造の方が大口径の単結晶が作りやすいという理由から、2000年以降ではこちらの手法が多く採用されるようになっています。
半導体チップはシリコンウェーハ上に回路を組み、それを切り出して分離することで作られます。そのため、1枚のシリコンウェーハからいくつもの半導体チップを製造することが可能です。
つまりメーカーにとっては、1枚のシリコンウェーハから製造できる半導体チップの数が増えるほど製造コストが削減されるという事情があり、シリコンウェーハの「大口径化」が常に求められてきた背景はここにあります。1960年ごろには0.75インチほどであった直径も、現在は12インチを超えるものもあり、将来的には直径15インチ以上のシリコンウェーハが登場することが予想されています。
製品名 | 特徴 |
---|---|
ダイヤモンドホイール | 半導体ウェーハの面取り加工用に長年にわたり面取りホイールを市場に供給してきた実績を活かし、半導体市場向けのダイヤモンド工具を提供します。 |
IonPad | 外部エネルギー不要で使用できる把持・滑り止めパッドです。 |
共焦点光学式非接触変位センサ | 30種を超えるセンサヘッドラインナップで、コーティング面等様々な表面を確実に捉えます。 |
半導体ウエハー研磨用サポート基板 | ホウケイ酸ガラス、無アクリルガラス、石英ガラスの基板の加工を承ります。 |
リフトオフ装置 | ウエハーの状態に合わせ各工程及び仕様を選定し、装置をカスタマイズします。コストや作業工数の削減を実現します。 |
半導体ウェーハの面取り加工用に長年にわたり面取りホイールを市場に供給してきた実績を活かして、半導体ウェーハ加工用の各種ホイールを提供しています。シリコン以外にもSiC、LT、LNなどの化合物半導体ウェーハ用にも最適な仕様を提案可能です。
半導体製造装置内では、コンタミの発生や耐薬品・耐プラズマ性から石英や各種セラミックスといった硬質脆性材料が部品として使用されます。こうした石英やアルミナセラミックス、SiCセラミックスなどの部材加工用に各種のダイヤモンド工具を提供します。
IonPadは表面を滑らかに仕上げた粘着タイプと、微細な凹凸を形成した非粘着タイプの2種類がある、外部エネルギー不要で使用できる把持・滑り止めパッドです。
主にガラスやフィルム等のピックアップには粘着タイプが用いられ、横滑り防止には非粘着タイプが用いられます。
対象物の材質や用途、使用環境等により最適なIonPadの設計をご提案いたします。
30種を超えるセンサヘッドラインナップで、コーティング面等様々な表面を確実に捉えます。
Micro-Epsilon社の共焦点センサはナノメートルレベルの高分解能で対象物の厚さ、変位を最大70kHzで高速測定が可能です。
30種の標準センサモデルには極小Φ4mmのセンサや真空対応モデル、90°角等バラエティーに富んでおり、ラボからインライン、装置組み込みまで様々な用途で採用可能です。
半導体ウエハー研磨用サポート基板の加工を承ります。
ホウケイ酸ガラス、無アクリルガラス、石英ガラスの3種類の基板ラインナップがあります。
ウエハーの状態に合わせ、 (剥離しにくい、傷つきやすい、割れやすいなど) 各工程及び仕様を選定し、装置をカスタマイズします。
リフトオフとは、露光後に金属膜を蒸着あるいはスパッタし、その後剥離液によってレジストを除去することで、パターニングした領域のみ金属膜を残す手法です。エッチングなどの工程を省けるため、コストや作業工数の削減につながります。
シリコンウェーハを製造するにあたって、最も注意すべき点はクリーンルーム(防塵室)を用意するということです。というのも、シリコンウェーハの小さく細かい領域に精密な集積回路を組んでいくため、微小な粒子さえも形状不良や断線等の不具合に繋がるリスクを孕んでいるからです。
クリーンルームを作り上げるには、空気を何度もフィルターにかけることで、濾過するように空気中に浮遊するパーティクルを取り除いていきます。部屋のクリーン度とシリコンウェーハの品質は密接に関係するため、専用の測定機器等を用いて常に清潔な環境を維持しておく必要があります。
近年、半導体不足が話題となって久しいですが、半導体の材料であるシリコウェーハの不足も深刻化しています。常に上昇傾向にある需要に追いつかず、2023年には供給不足に陥ることが予測されています。
当然、半導体の製造メーカーはシリコンウェーハの増産を促しているものの、高い技術力が求められるシリコンウェーハの製造は参入障壁が高く、需要と供給のバランスが懸念されているのです。 特にスマートフォンの高速通信規格(5G)への置き換えに伴い、シリコウェーハの需要が増大することが見込まれており、23年内に供給が増えなければ本格的なシリコンウェーハ不足の問題にはまっていくかもしれません。
今回は、シリコンウェーハについてご紹介しました。シリコンウェーハの作り方、大口径化の傾向、製造における注意点、そして供給不足についてご紹介しています。 半導体の製造に欠かせないシリコンウェーハについて、エボルトでは関連のおすすめ製品を掲載していますので、ぜひ参考にしてみてください。