拡散接合 熱による金属圧着技術

拡散接合 熱による金属圧着技術

中空部品の製造や異なる金属の接合を実現

拡散接合は金属接合の方法の一つです。中空部品の製造や異なる金属の接合、そして耐熱性が必要な部品の製造など、様々な用途で利用されています。

株式会社MOLE’S ACTは、接合材の材料手配から形状加工まで拡散接合製品の一貫受注も承ります。

このような方におすすめ

■均一な接合を実現したい方

■このような金属部品を製造したい方
・金属内部に空洞がある中空部品
・異なる金属同士を接合して製造する部品
・耐熱性が求められる環境で使用する部品
・強度や耐久性のばらつきが少ない部品
・軽量化、中空部品や接合部に追加重量を加えない(ボルト)軽量化が求められる接合品に高い機密性が必要な部品

■拡散接合について知りたい方

拡散接合とは?

拡散接合は、金属同士を接合するための方法のひとつです。「熱圧着」とも呼ばれています。
簡単に説明すると、「金属同士を密着させ、金属が溶けない程度の高温状態で圧力をかけることで、金属表面同士を接合させる」方法です。
JIS規格によると、以下のように定義されます。

JIS規格における「拡散接合」の定義

母材を密着させ、母材の融点以下の温度条件で、塑性変形を出来るだけ生じない程度に加圧して、接合面間に生じる原子の拡散を利用して接合する方法。

拡散接合の工程とメカニズム

  1. 金属同士を密着させる。
  2. 真空や不活性ガス中など、接合面が酸化されないように制御された環境の中で、金属同士を密着させて加熱しながら圧力をかけ続けると、接合面のミクロな凹凸が変形し、接合部の隙間が消えていき、原子の拡散が始まる。
  3. 加熱・加圧をさらに続けると、金属同士の境目を横切って金属の結晶粒が成長し、金属同士の境目が無くなる。
  4. 原子レベルで完全に結合された状態になる。


拡散接合のメリット

複雑形状の部品を製造できる

あらかじめ貫通穴や溝を掘った母材同士を接合することにより、複雑な構造を持つ中空部品の製造を可能にします。
また、拡散接合は母材が融けない程度の加熱で行われるため、母材の変形を最小限に抑えることができます。この特性により、微細で複雑な形状を持つ部品を接合することが可能です。

溶融溶接が難しい金属 / 異種金属の接合ができる

材料的に溶融溶接が困難な金属や、異なる種類の金属同士を接合することができます。
異種金属同士を接合することで、電導性、熱伝導性、磁性、比重等など、新しい特性を持った複合材や新素材の開発が可能です。

耐熱性・耐圧性に優れた丈夫な部品を製造できる

接着剤などによる接合では、高温・高圧の環境下で接着剤が劣化してしまいますが、拡散接合はその心配がありません。
また、溶接では部品の周囲のみの接合しかできませんが、拡散接合であれば面を接合することができるため、接合面が非常に丈夫です。

熱による素材の劣化を起こしにくい

3Dプリンターや溶接の場合、金属を溶かしてしまうため、素材が変質してしまいます。
一方、拡散接合は接合時の熱で金属を溶かさないため、金属の変質が起こりにくく、母材本来が持つ耐久性を保つことができます。

拡散接合の注意点

量産性が低い

拡散接合には真空環境と適切な温度制御が必要です。そのため、量産に対応するには製造オペレーションの工夫が必要です。

材料の選択制限

拡散接合は特定の材料や合金に対してのみ効果的な場合があります。すべての材料や組み合わせに適用できるわけではないため、接合しようとしている材料の特性や組成によっては、適切な接合が困難な場合があります。

拡散接合が用いられるケース

主に下記のような特徴を持つ部品の製造に、拡散接合が用いられることが多いです。

  • 金属内部に空洞がある中空部品
  • 異なる金属同士を接合して製造する部品
  • 耐熱性が求められる環境で使用する部品


用途例

製造業

  • 金型(樹脂などの成形に用いられるものなど)の部品
  • 半導体製造装置の部品(治具・冷却プレートなど)

航空宇宙産業

  • 航空機の部品
  • 自動車の部品

電子機器

  • 半導体の部品(ヒートシンクなど)
  • スマートフォンなどの部品

エネルギー分野

  • 水素ステーション向けの熱交換器の部品

株式会社MOLE’S ACTの拡散接合技術

株式会社MOLE’S ACT(モールズアクト)は、50年以上にわたる金型設計・製作のノウハウと独自の金属接合技術を組み合わせ、ユーザー様の要望に沿った拡散接合製品を提供しています。
接合材の選定から接合条件の設定に関する豊富な経験を有しており、材料手配から形状加工まで拡散接合製品の一貫受注もお引き受けいたします。
拡散接合技術を駆使し、異なる特性を持つ素材を接合することで、新素材の開発を実現します。
金属や非金属の内部に独自の空間や形状を作成することも可能です。また、接合製品の使用条件に応じて精密な接合も実現できます。

金属を高強度に接合する独自技術「CORE-X」

「CORE-X」は、原子の拡散を十分に促進させ接合強度を高めるための技術で、株式会社MOLE’S ACTの独自技術です。
従来の拡散接合技術に加え、独自技術「CORE-X」を用いた独自の工程を設けることにより、非常に高い強度を持つ部品を製造することができます。

金属加工の常識を変える接合強度

合金工具鋼 接合体

接合体

曲げ試験


合金工具鋼 + Cu 接合体

接合体

曲げ試験


アルミ合金接合

接合体

曲げ試験

加工事例

  • 金型
  • アルミ合金薄肉
  • パター
  • 中空グラス
  • ナイフ
  • フィルター
  • 流路内部スプルーブッシュカットモデル
  • 熱交換器













対応可能な材質・サイズ

拡散接合の実績のない材質でも、積極的に挑戦致します。是非一度お問い合わせ下さい。

最大接合サイズ

W500×D500×H500

材質

  • SKD11
  • オーステナイト系SUS
  • 炭素鋼
  • SUS440
  • SUS420J2
  • SKD61
  • AL合金
  • Cu
  • Ni合金
  • Ti合金

【関連技術】金型の熱交換流路加工の特許技術

また、拡散接合技術とCORE-Xによって確立された特許技術「モールズアクト工法」により、これまで加工不可能とされた熱交換流路(内部冷却流路)の加工が可能となりました。
この工法により、製品形状に沿った自由度の高い熱交換流路を配置することができます。金型の熱交換の効率を向上させ、高精度、高品質、高生産性を実現可能です。