特徴
連続真空/プレス成形技術
弊社の成形機では、ロール状の原反を切らずに連続でセラミックヒーターに流し込み、加熱した後、金型をプレスすることで成形しております。そのため、薄い不織布だけでなく、厚みがある不織布まで(目付100~2,000g/㎡)成形でき、1,200mm×1,600mmの幅広いサイズの加工も対応可能です。
また、連続して成形できるためローコストで生産する事が可能となっております。そのため、原価低減といったお客様のご要望を最大限引き出す事に貢献しております。
4方向逆テーパー成形技術
弊社の加工には4方向逆テーパー成形技術がございます。これは、上部だけではなく前・左右の4方向からプレスすることで巻き込み部分(アンダー)も成形する事が可能となっております。そのため、通常成形する事が困難な複雑な形状や、逆テーパーといったホールド形状まで様々な形状の成形が実現できます。
深絞り成形技術
弊社の不織布成形技術として、深絞りの立体形状での成形が可能となっています。この技術はフエルトの間口が1に対して約3倍の深絞り成形が可能となっております。通常では深絞り成形時にフエルトの破れや、場所によっては厚みにばらつきが発生してしまい、薄くなってしまうことが多いと思われます。ですが弊社の技術は成形した際の厚さもバラつきがなく均一に成形することが可能となっております。
この技術の実用例として弊社ではデザイン性と軽量化を実現させたフエルト成形品バスケットを開発いたしました。この製品のほかにも様々な製品の開発に取り組んでおり、この深絞り成形技術を活用した新しい機能性のある製品の実現に取り組んでおります。
複合成形技術
弊社の不織布成形技術として、様々な素材を組み合わせて成形することが可能となっております。この技術では、不織布以外の素材であるプラスチックやフィルムなどの熱可塑性のある素材を使用しそれらを事前に貼り合わせることによってその素材の各機能を生かしながら成形することが可能となっています。
この技術の実用例として、フリース生地と不織布を貼り合わせた自動車のサイドパネルカバーでは、フリース素材の柔らかい質感を維持しながらフエルトの耐久性を生かしたものを実現できました。他にも遮光材、吸音材の不織布との従来までの不織布成形だけでなく、新たな付加価値の付いた不織布を実現することができます。
超音波トリムカッター
弊社のトリミング加工技術として、成形されたものをロボットを利用してトリミングする超音波トリムカッターがございます。こちらは成形されたものをトリミング用の治具に固定し、そのあとこのロボットアームが超音波によるトリミングを自動で行います。このロボットの刃は360度回転することができ、プレスでの上下方向のトリミングではできないような横方向にもトリミングすることができます。さらには人の手では切りにくいような複雑な形でも簡単にトリミングすることができます。
この技術を持つことで、弊社の成形工程には一貫性があります。どのように複雑な形のものでも、成形からトリミング加工までの生産性にも優れています。
用途例
深絞り成形を活かしたモバイルバッグ |
弊社において、不織布成形技術を用いた主力製品は自動車内装部品が大部分を占めていますが、実はほかの分野でもこの不織布成形技術を活かすことができています。それが株式会社イトーキ様が2019年にグッドデザイン賞を受賞された商品の「i+CONTAINER」です。
この商品のフエルトの部分は弊社の成形加工品でできています。平面状の布から深絞りでの成形を行い、材料の厚みを均一にして作れることが弊社成形加工技術の特徴となります。
現在、フリーアドレス制の会社が増えており、固定席を持たない社員にとって移動は不可欠です。そこで軽快に持ち運びのできるこの商品が誕生しました。この商品は樹脂と不織布成形品でできており、すべてを樹脂または不織布で作るのではなく、双方の素材を活かしたデザイン性・機能性を持った製品を生み出すことができました。
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不織布+表皮材 複合成形サイドパネルカバー |
弊社にて不織布と表皮材を貼り合わせ加工を行い、別工程にて成形加工、トリミングを行った製品となります。自動車用途にてカスタム品としてご利用いただいている実績がございます。
この製品は表皮材としてフリース生地を使用しておりますが、別途合皮やスウェード等の表皮材を用いて成形加工を行うことが可能です。
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