特長
窓を開けずに換気が可能 リキッドデシカント空調機のシステム
当社のリキッドデシカント空調機は、3流体熱交器(気液接触部)を流れる液体調湿剤の温度と濃度を変えることで、接触する空気の温度と湿度を自由にコントロールすることができます。
空気と液体調湿剤を十分に接触させる3流体熱交器によって、希望する温湿度を給気します。
避難所では換気と温湿度管理の両方が求められますが、一般に設置されているエアコンは、室内の空気を循環させながら温度調整を行っているため、換気はできず、また、窓を開けて換気を行うと外気を取り込むため、温湿度管理が難しくなります。
リキッドデシカント空調機は大量の新鮮な外気を除菌・除塵し、温度と湿度を調整して室内に供給します。
窓の開放をせずに換気が可能です。適切な換気量を確保しながら湿度の管理を行うことが可能になります。
暑さと熱中症のリスクに 十分な換気と湿度管理で熱中症対策
避難所に指定されている大規模体育館などの施設では、空調設備が装備されていない場合もあります。
高温多湿な環境に長くいると熱中症にかかる危険性があります。
リキッドデシカント空調機の除湿運転では、処理機で空気中の水分を吸収しながら温調し、処理機で吸収した水分を再生機で放出しています。
設定した湿度に維持するために、外気を適正な温度・湿度に調整して屋内に供給しますので、体温調節を促進し無駄な水分流出を防ぎ熱中症のリスクを低減します。
寒さと感染症蔓延のリスクに 十分な換気と湿度管理で感染症対策
長期間に渡る避難所生活では衛生状態の悪化や、体力・抵抗力の低下が考えられ、感染症が発生しやすい状況にあると言われています。
また、換気や加湿の不足による感染症の蔓延も懸念されます。
リキッドデシカント空調機では加湿を行う際に温水と補給水を供給して、それらの流量を制御することで給気の温度と湿度を自在にコントロールします。
外気を室内へ送り込むことで、汚れた室内空気は外へ押し出され、同時にウィルスなども排出できる効果が望めます。
また、冬には適正な湿度を維持して喉や鼻の粘膜を乾燥から保護することで免疫力の低下を抑える効果が期待できます。
塵埃の侵入の防止 外気の塵埃を大幅にカット
被災地域では、建物等の倒壊に伴うほこりや河川の氾濫によって運ばれたヘドロなどが乾燥して飛散することがあります。
これらを吸い込むと呼吸器系の障害や皮膚、目に付着して炎症をおこす可能性もあります。
リキッドデシカントは、必要な外気を取入れて処理し、調湿・清浄化して常に室内へ送り続けて室内をできる限り陽圧に保ち、外部からの塵、ほこりや雑菌などの侵入を最小限に抑えます。
また、粒径が5μm以上の塵埃を97%カット(花粉の粒径は20~30μm)できますので、屋内に入り込む塵埃等を大幅に減らせます。
一方室内では、この取り入れられた外気の換気効果によって室内空気を外へ排出して、ウイルスや雑菌など室内での増加を最小限に抑えます。
除湿による省エネの一例(某体育館の実測値事例)
某体育館の実測値を基に除湿時の省エネルギー効果の一例をご覧ください。
■某体育館 メインアリーナ平成30年8月1日12:00
外気条件:36.2℃、51.7% (19.7g/kg’)
屋内条件:35.0℃、56.0% (20.0g/kg’)
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①一般空調室内条件:26℃、60% (12.6g/kg’)
②除湿空調室内条件:28℃、50% (11.8g/kg’)
①と②のWBGT値(暑さ指数)は同じ24℃なので、湿度50%まで除湿すれば一般空調より2℃程度室温が高くても快適性は変わりません。
室温が高いと外気との温度差が小さいため必要な冷却エネルギーは小さくて済みます。
(環境省によると、夏の冷房時の温度設定を1℃高くすると約13%省エネになるとされています。)
用途例
導入事例1
介護施設 |
対象面積
①約3,600m2
②約3,500m2
施設規模
①100床
②100床
導入機種
①MP9000HPGT (風量9,000m3/h)×1台
②MP6000HPGT (風量6,000m3/h)×1台
「その人らしく生きてもらうために」必要な環境とサービスのご提供をテーマとされています。
入居者の方やスタッフに快適な空気環境で過ごしてもらうために、モイストプロセッサーをご採用いただきました。
ホームページにおいてモイストプロセッサーによる除湿・加湿の機能をアピールしていただいております。
除湿・加湿効果など機器の性能にご満足いただき、2012年にご導入の施設(①)に続いて、2019年2月に新施設(②)にご導入いただきました。
既施設ではエアコンの使用量が少なかったため、新施設ではエアコンの容量を25%削減した設計となっております。
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導入事例2
総合病院 |
対象面積
約13,000m2
施設規模
226床
導入機種
MP9000HPSH×2、
MP6000HPSH×2(合計風量30,000m3/h)
2011年10月に開院した新病院では、患者様やご家族が安心して過ごせるよう、快適な環境を提供することをお考えになられていました。
そのような中、ご導入いただいたモイストプロセッサーは、換気をしながら除湿・加湿ができ、除菌・除塵・消臭といった性能も持ち合わせている点を評価いただきました。
冬季は暖房のため乾燥しすぎてしまう中、湿度40%を維持できたことも評価いただき、すぐ近くにある療養病院にもご導入いただきました。
病院のパンフレットにおいてもモイストプロセッサーをご紹介いただいております。
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導入事例3
私立高等学校 |
対象面積
約5,000m2
導入機種
MP9000HPGT (風量9,000m3/h)×3台、
MP1500HPGT (風量1,500m3/h)×1台
設立50周年の学校設備整備計画の際に、生徒に安心できる空気環境で過ごしてほしいという考えから、換気をしながら除湿・加湿ができる空調機としてモイストプロセッサーをご導入いただきました。
花粉や黄砂を抑制する点についても評価いただき、安心かつ快適な環境を学校に整備することが生徒や先生の健康管理につながっており、校舎、ホール、道場の調湿を担っています。
モイストプロセッサーで調湿 ・換気をすることで快適な環境での勉強や部活動のパフォーマンス向上が期待されます。
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導入事例4
ホテル |
対象面積
約1,600m2
導入機種
MP9000HPGT (風量9,000m3/h)×1台
熱海において長い歴史を持つホテルの新館設立の際に併設されたオーシャンスパに、モイストプロセッサーをご導入いただきました。
長期滞在型温浴施設を目指した施設に、モイストプロセッサーを用いて快適な空気環境が整えられ、室内着で様々なくつろぎの時間を楽しめるラウンジエリアが実現しました。
湿度の高い温浴施設に入った後にさっぱりと汗が引いて体温が保たれ、常に安定した空気環境で過ごせる、とご満足いただいています。
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