Web ARとは?アプリARの違いや種類・活用方法などを解説

Web ARとは?アプリARの違いや種類・活用方法などを解説

Web ARとは、ブラウザARとも呼ばれるウェブ上で体験できる拡張現実(AR)のことを言います。専用アプリをインストールする必要がないため、気軽に利用できることから、導入する企業も増えています。

今回は、Web ARについて詳しく解説します。

Web ARの基本情報

Web AR (Web拡張現実) は、ブラウザベースの拡張現実技術のことで、ブラウザARとも呼ばれます。

Web ARは専用アプリをインストールする必要がなく、ウェブブラウザを介してAR体験を提供できるのが特徴です。

Web ARはスマートフォンやタブレットなどのデバイスで、さらにはiOSやAndroidなどの異なるオペレーティングシステム(OS)にも対応しています。

Web ARは、広告、教育、エンターテインメント、小売業界など幅広い分野で応用されていて、今後もより現実的で高品質なAR体験が提供できるようになると期待されています。

Web ARを使うメリット

Web ARを使う主なメリットを4つご紹介します。

誰もが簡単にARを体験できる

Web ARはブラウザ上で体験できるため、専用アプリをインストールしたり、複雑な手順を必要としたりせずに、多くの人が気軽にARを体験できます。

Web ARはARについて技術的な知識やスキルをあまり持っていない方もARの魅力に触れることができるため、Web ARの体験へのハードルが下がり、将来的にユーザーを増やすことも期待できるでしょう。

アプリより開発費用を抑えられる

ARアプリケーションの開発は、高いコストがかかるのが一般的です。また、OS毎に開発する必要があるため、時間もかかります。

一方で、Web ARには作成ツールもあり、それを元に開発することができるため、開発時間とコストを節約できます。また、アプリのように複数のOS向けに別々に開発する必要がありません。

開発費用を抑え、さらにリリースまでの開発期間も短縮できるのはWeb ARのメリットです。

ブランド認知度とイメージの向上

企業やブランドがWeb ARを使用することで、ユーザーにその企業・ブランドの認知度やイメージをアップさせるのにつながります。

SNS上でWeb ARのURLを共有することができるため、SNSを頻繁に使う人へのアプローチに役立つでしょう。

幅広いデバイスに届けられる

Web ARは、さまざまな種類のスマートフォンやタブレットで動作可能です。

これにより、iOSやAndroidなど異なるオペレーティングシステムを持つ幅広いデバイスに対応でき、より多くのユーザーへ届けられます。

Web ARのデメリット

Web ARを取り入れる際には、以下のデメリットがあることを知っておきましょう。

品質や精度がアプリより低いことも

ブラウザを使うARは、専用アプリを使うARに比べて精度や品質が低い場合があります。これは、内蔵カメラの性能やブラウザの制限によるものです。

例えば、ARと現実世界の位置を合わせるとき、カメラの性能によってはタイムラグが発生し、ARの表示が遅れてしまうことがあります。

表示機能に制限がある

Web ARはブラウザの技術的な制約により、3Dモデルやアニメーションの複雑さに限界があります。これにより、表現できる内容が制限されることも…。

ただ、最近ではWeb ARでもできる機能が増えてきているため、デメリットも徐々に解消されると考えられます。

Web ARの種類

Web ARには、マーカー型とマーカーレス型の2種類があります。

マーカー型

マーカー型Web ARは、特定の画像やイラスト(マーカー)を登録し、ARコンテンツを表示する方法です。

ユーザーが持つスマートフォンやタブレットなどのカメラがこのマーカーを認識すると、ARコンテンツが画面上に表示されます。

マーカー型は、広告・商品パッケージ・イベントプロモーションなどに使われ、マーカーを通じて特定のAR体験をユーザーへ提供できます。

マーカー型はさらに「標準マーカー」と「フリーマーカー」に分かれます。

  • 標準マーカー:決められたルールで作られたもの。認識速度の速さと安定性が特徴
  • フリーマーカー:指定のルールがなく好きな画像やイラストを使えるため自由度が高い


マーカーレス型

マーカーレス型は、特定のマーカーや画像を必要とせずに動作するタイプのWeb ARです。

この種類のARは、デバイスのカメラとセンサーを使用して環境を認識し、その環境内にARコンテンツを配置します。

マーカーレス型の用途は、家具や装飾品の視覚化・ナビゲーション・教育用コンテンツなどです。

Web ARにかかる費用

Web ARは、AR専用アプリに比べて、それぞれのOSに向けて開発する必要がなく、搭載機能もアプリよりもシンプルなことから、開発の工数と共に費用も抑えられます。

Web AR作成サービスに依頼する場合、企業によっては30万円から対応可能な場合もあります。フリーランスのプログラマーに依頼する場合でも、スキルにもよりますが費用相場は40~60万円ほどです。

ご紹介した開発費用は相場です。どのような機能を搭載するのか、や、一から作るのか、作成サービスを利用するのかでも費用は変わるため注意しましょう。

Web ARの活用例

Web ARを活用することで、ユーザーは身近なスマートフォンを使って気軽にAR体験ができます。ウェブベースであることから、多くのユーザーに届けやすい利点もあります。

Web ARの主な活用例をご紹介します。

ゲーム

プレイヤーが実際の環境にバーチャルオブジェクトやキャラクターを配置し、遊ぶことができます。

例えば人気のゲームキャラクターと一緒に歩きながら対戦したり、クエストを完了したりするゲームがこれに当たります。

Web ARとゲーム体験の組み合わせでユーザーは没入感を味わいながらゲームができます。

スポーツ

Web ARはスポーツ分野でも活用できます。

スタジアムでのスポーツ観戦をする際に、選手がプレーをしているところにスマートフォンをかざすことで選手情報をチェックできたり、選手の動きを別アングルで確認できたりと、新たな観戦スタイルが確立できます。

また、選手のトレーニング場面にもAR技術が活躍します。個々の選手のフォーム強化や、チーム全体の戦術作りも可能です。

シミュレーション

WebARは教育や企業研修などの場面でも活用されています。ARの教育コンテンツは学ぶ人の好奇心を刺激し、楽しく学ぶことができます。

また、立体的(3D)の表示は、立体的な構造に関する学びの効率を高めてくれます。

国内のある高校では、キャンパス内にある戦争遺跡をスタンプラリー方式で学べるARマップを作成しました。これにより、生徒たちは平和についてより深く考える機会になったそうです。

航空会社では、飛行機の機体整備士の危険予知研修にARやVRを活用しています。

経路案内

AR技術を使用して、リアルタイムでのナビゲーションや方向案内を提供することも可能です。これは特に博物館、空港、ショッピングモールなどの複雑な環境で役立ちます。

商品のプロモーション

ユーザーが商品を3Dで視覚化し、実際の環境に配置してみることができます。これにより、消費者が購入前に商品をより詳細に理解するのに役立ちます。

Web ARについてのまとめ

Web AR(ブラウザAR)では、現実世界では難しい表現もデジタルと組み合わせることでイメージがしやすくなります。

既に幅広い業種で活用されており、今後も目にする機会が増えることでしょう。

ブランドや企業の集客やプロモーション、業務効率化について考えることがある場合、Web ARの活用を選択肢のひとつに入れても良いかもしれません。