アンドンとは|種類・表示方法・導入時のポイントを解説

アンドンとは|種類・表示方法・導入時のポイントを解説

アンドンは、製造現場における重要な視覚的管理ツールとして広く活用されています。生産ラインの状況をリアルタイムで把握し、問題発生時の迅速な対応を可能にするアンドンの基本的な仕組みと活用方法について解説します。

アンドンとは?


アンドンとは、主に製造業の工場において、生産ラインや設備の運転状況や異常を関係者に知らせるための視覚的管理ツールです。特にトヨタ生産方式の重要な要素として知られています。

アンドンの目的

アンドンは、必要な情報を必要な人にタイミングよく伝えることを目的としています。具体的には、異常発生時の通知や品質チェック、刃具交換時期、運搬指示などを管理者や作業者に迅速に伝える手段です。

生産ラインの問題を早期に把握し、適切な対策を講じることが可能になります。

アンドンの種類

アンドンには主に3つの種類があり、それぞれ異なる目的と機能を持っています。

個別アンドン 

各生産ラインや製造設備の稼働状態をリアルタイムで監視・表示するシステムです。運転中、異常発生、修理中、段取り替え中などの状況を色やランプで明確に区別して作業者に知らせます。

特定の工程における問題点を即座に把握できる利点があります。

総合アンドン 

工場内の複数の個別アンドンから収集した情報を一元管理し、生産現場全体の状況を統合的に表示するシステムです。

管理者は各ラインの稼働状況や異常の有無を一目で確認でき、迅速な判断や対応が可能となります。

運搬アンドン 

部品や材料、完成品などの運搬指示を専門に表示する案内システムです。運搬担当者に対して運搬物の種類、数量、目的地などの情報を的確に伝達し、無駄のない物流を実現します。

また、運搬タイミングの最適化にも役立ちます。

アンドンの表示方法


アンドンは通常、色分けされたランプで異常や状態を表示します。一般的な色分けは以下の通りです。

設備や生産ラインが正常に稼働している状態を示します。品質基準を満たした製品が計画通りに生産されており、作業者の介入が不要な状態です。

定期的な監視は継続しながらも、通常の生産活動を継続できる状態を表しています。

黄色

作業者が対応可能な軽度の異常が発生した状態を表します。作業者は異常を認識した際に紐を引いてランプを点灯させ、ライン責任者や他の作業者に支援を要請します。

品質の微調整や軽微な機械のトラブルなど、短時間での解決が見込める問題に使用されます。

生産ラインの即時停止が必要な重大な異常を示します。設備の深刻な故障や重大な品質問題、安全上の危険が発生した場合に点灯します。速やかな対応が必要となる緊急事態であり、保全担当者や管理者の迅速な介入が必要です。

作業者の安全確保と設備の保護が最優先となります。

アンドン導入における注意点

アンドンを効果的に導入するためには、以下の点に注意する必要があります。

適切なシステム設計 

製造ラインや工場の特性、規模、生産品目などを綿密に分析し、最適なアンドンシステムを選定します。表示内容は作業者が瞬時に理解できるよう、簡潔かつ明確な情報に絞り込みます。

異常検知の基準値は、現場の実態に即した適切な水準に設定し、不要な警報で作業者が疲弊することを防ぎます。

従業員のトレーニングとエンゲージメント 

全従業員に対してアンドンシステムの基本的な仕組み、操作方法、活用目的について体系的な教育を実施します。単なる異常通知システムではなく、品質と生産性を向上させる重要なツールとして位置づけ、従業員の主体的な参加意識を醸成しましょう。

定期的な研修や事例共有を通じて、システムへの理解度を深めていきます。

明確なプロトコルと責任分担 

異常発生時の対応手順と各担当者の役割を詳細に規定し、文書化。管理者、保全担当者、作業者など、職位や職種に応じた具体的な対応方法を定めます。

問題が放置されることのないよう、確実なエスカレーションの仕組みを構築します。

システムの信頼性維持 

形骸化を防ぐため、アンドン表示に対する対応状況を定期的に確認しましょう。反応のない表示や過剰な警報は、システム全体の信頼性を損なう要因となるため、適切に見直しを行います。

現場の意見を積極的に取り入れ、実効性の高いシステムを維持します。

定期的な見直しと調整 

生産システムの変更や新規設備の導入に合わせて、アンドンの設定を適宜更新。運用データを分析し、不要な警報の削除や新たな監視項目の追加など、システムの最適化を継続的に進めます。

現場からのフィードバックを重視し、実践的な改善を重ねていきます。

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ダッシュボード機能

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